整骨院、整形外科の違いについて解説
こんにちは。
北九州市八幡西区折尾で「MSC整骨院・鍼灸院 八幡西折尾院」を開業しております、柔道整復師・鍼灸師の松田健生です。
前回、整骨院と整体院などの施設の違いのコラムを書かせていただきました。
「整形外科と整骨院は何が違うの」
「どっちに行ったらいいの?」
そういった疑問に
今回は整骨院と整形外科との違いを解説していきたいと思います。
整形外科
整形外科とは、骨や関節、筋肉、靭帯、腱、神経など、身体の運動機能を司る運動器に関する疾患や障害を診断・治療する医学の分野です。整形外科では、けがや病気、加齢による変化などによって生じる問題に対し、手術や非手術的な治療法を用いて患者の機能回復を目指します。chat GPT参照。
診断をするのは当然、医師(整形外科医)になります。
診断するために問診、徒手検査法という痛みや可動域・筋力などを調べるテストや神経機能の異常をチェックするようなテストを行います。さらに超音波エコー、レントゲン、CT、MRIなどの画像検査などの情報を基に診断をします。
診断後、薬を処方する薬物療法や装具療法、リハビリテーションなどの治療を選択してくれます。場合によっては手術などもあります。
整形外科医にも手術をする先生と手術は大学病院など別の病院に依頼する先生がいます。クリニック(診療所)は手術しない先生が多い印象です。
次はリハビリテーションについて解説します。
リハビリテーション
リハビリテーションとは、けがや病気、障害などにより損なわれた身体的・精神的な機能を回復させ、日常生活や社会生活への復帰を目指すための支援や治療のことを指します。リハビリテーションの目的は、患者一人ひとりの生活の質を向上させることです。chat GPT参照。
リハビリテーションに関わる主な専門職として理学療法士、作業療法士、言語聴覚士などがあります。
地域の整形外科クリニックのリハビリテーション科には理学療法士が在籍しているところが多いと思います。理学療法士にも専門性があります。
呼吸分野のリハビリテーションや脳血管系リハビリテーション、運動器リハビリテーションなどがあります。地域のクリニックでは運動器リハビリがメインではないでしょうか。
この運動器リハビリをする理学療法士と整骨院(接骨院)の柔道整復師が行う施術が分野としては似ているところになるでしょう。
理学療法士と柔道整復師の違い
理学療法士は整形外科医の指示のもとにリハビリテーションを行います。医師の指示以外のことは基本的にはできません。新たに痛めた場合は一度医師の診察を受けてもらいリハビリの指示を頂かないとリハビリすることができません。
柔道整復師は自分で判断して患者様を施術することができます。そもそも柔道整復師は骨折・脱臼の整復をするのがメインでしたが、時代が変わり骨折や脱臼をして整骨院(接骨院)に行く方は少ないと思います。そのため今はケガ(捻挫、打撲、挫傷)を良くする痛みを減らすことに特化している方が多いです。
ここからは柔道整復師の私自身が整形外科で勤務し理学療法士と働いた経験をもとに気づいた違いを説明いたします。
理学療法士は医師の指示のもとにリハビリを行いますが、その中で医師、看護師、放射線技師などと情報共有していきます。そのため医師やその他医療従事者と医学的な見解などの話をできないといけません。それだけの知識が必要だということです。
一方、整骨院の柔道整復師はそういった知識を備えておりません。なぜかというと、柔道整復師は理学療法士や看護師と違って学生時代に病院研修はありません。いわゆる、病院やクリニックで必要な医学的知識はほぼありません。
私も入職当初は非常に苦労しました。医師や理学療法士が話していることが全く理解できないのです。医学的用語の略称や手術の術式の名前など手術をしない病院でもそういった言葉が飛び交います。柔道整復師や鍼灸師にとっては学校で習わない、整骨院では習わない触れることのない言葉ばかりです。
それだけ理学療法士と柔道整復師は知識の差があると私は考えます。
医師や理学療法士などと交流の多い整骨院、柔道整復師もおりますので、そこは安心してください。素晴らしい柔道整復師もたくさんいます。
病院、クリニックでのリハビリ時間は20分もしくは40分と決まっております。それは病名や術後などによっても変わります。
整骨院での施術時間は1分でも30分でも時間は決まっておりません。現実的には10分程度のところが多いようです。
理学療法士と柔道整復師はお互い、患者様を良くしていきたいという根幹は変わりません。そのためにどれだけ身を削って勉強できるかでその技量は変わってくると思います。
医療職は資格を取ってから一生勉強しないといけない職種だと感じております。
まとめ
整骨院と整形外科の違い
整形外科は医師により診断、治療(薬、装具、リハビリ、手術)ができるところ。
診断や病名を知りたい、注射をしたいや薬が欲しいなどの場合は整形外科クリニックもしくは整形外科のある病院に行きましょう。
診断名がわかればその後、整骨院、鍼灸院や整体院などに行く場合でも重要な情報になりますので、対応が変わってくると思います。
病院は湿布しかくれない、薬しかくれないどと思う人もいるようですが、医師によっても対応は違いますので、できるだけ専門医がいるところに相談してみてください。
理学療法士と柔道整復師の違い
理学療法士の運動器リハビリテーションと整骨院の施術が類似しているので同じように思われがちだが、医療的な知識は理学療法士の方が豊富。(私見)
柔道整復師も良く勉強に行かれている方など素晴らしい方もいますので、医学的知識が豊富で病院やクリニックと連携が取れる方の整骨院がおすすめだと思います。
今回は私見的な部分の話もありましたが、整形外科クリニックで勤務してたからこそわかる部分ではあると思っております。整形外科に行くべきか、整骨院に行くかどうか悩んでいる方はぜひ、ご相談していただけたらと思います。